イェルマの登場人物のフアン
彼は物語のタイトルになっている若い妻イェルマの旦那だ。
「フアン」という名前は、キリスト教のヨハネのスペイン名のようです。
ずいぶんと勝手なこともあったり、横暴だったり、ズレてたり。
神性、人性
混合
父の死
不在の暴力
ロルカの作品はベルナルダ・アルバの家についで2作目で、前回も登場人物の名前に託していることが多いなぁ。と感じました。
今回のイェルマなんて、「不毛な」という意味のようです。日本名だと「幸薄子」ですよ。きっと。
このほかにも「ドローレス =困難の複数」や、「マリア」なんて名前も登場します。
ドローレス という名前は、ロルカの幼少期に育ててくれた乳母の方の名前でもあったようです。そして、ドローレス からたくさんの物語を聞かされて育ったロルカは、子供の時からキリスト教の物語を土台に自作の演劇を友達に披露していたとも知りました。
今回のイェルマは、主題となってはいませんが、「父の死」が関係しているように感じています。
主人公のイェルマの父の死後の物語です。ベルナルダ・アルバの家では父の死後がストーリーの核をになってました。
イェルマも「父」という存在の不在で引き起こされている暴力、悲劇が存分に感じられます。
悲劇を(一時的に)逃れる術の想像力?空想力?が現実の出来事を正視しなくさせるのだとそれは辛いかもしれないですね。
稽古してるから、まだ全然変わるでしょうが、今のところ「固定化しない(絵とか偶像とか)」「父に認められて神」「不在」などが気になっています。
そうそう、このあいだのテレビ番組である人が「自分がお酒飲まないことで相手が罪悪感を持つでしょ?」とひどいなーってことを言っていて、堪えること・無くすことで相手を追い詰めていこうとする被害者面の加害者って怖いな。とあらためて感じました。
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五味伸之
2019年4月17日
フアンについて
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